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Wave
F3号(273x220x4)
 

薄いボールドキャンバス(厚さ4mm程度)に描いたアクリル画(原画)です。

A4用紙(297x210)とほぼ同等の大きさなので、手軽にご自宅やお店に飾ることができます。

ドリームカラー作品

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春鳴

黄昏時、春風に乗って国鉄の蒸気機関車C53(シゴサン)が鉄橋を走る。

「ポッポー」

川を挟んだ向こうの河川敷には桜がまるで雲海みたいに、それはそれは見事な咲き具合だった。

そして鉄橋の下には、大川を行き交う旅客船が2艘見られた。

蒸気船ミシシッピと姉妹船のミズーリである。

大川の上流には蒸気船のための埠頭が造られている。この埠頭は新しく造られたばかり、Pier7と呼ばれ、その名は七番目に作られた埠頭を意味する。

土手から少年と父親の親子連れが、蒸気機関車と蒸気船が行き交う珍しい光景を眺めていた。

「小太郎や、大川の上流にある埠頭まで歩いてみようか。

ほらあの蒸気船ミシシッピを身近で見られるからさ」

「良いね、お父さん。出来たらミシシッピに乗ってみたいよ」

その時対岸から花火が盛大に打ち上げられた。

「わあ、綺麗だ。それに音も凄い」

この港に住む誰もが、長い冬からようやく抜け出し、光あふれる春を満喫している気分だった。

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時空の扉を通って、蒸気機関車ハシテナボシが若き冒険家たちを乗せて異界へと旅立つ。

扉を通り抜ける時、それはまさに一瞬だ。

明るいオレンジ色の霧が徐々に晴れて、周りの風景が見られるようになった。

「わあ、綺麗。ティム、わたしたちはお伽の国にいるみたいだわ」

これがキララの異世界への最初の感想だ。

「何だか甘いお菓子の匂いが漂ってきそうな街だね。それにおもちゃ屋さんの看板もあるよ」

機関車族の少年ティムが応える。

隣にはヘリコ族の少年ヒューイが座っていて、彼のお腹が突然鳴った。

「キララ、ティム、お腹が空いたよ。駅に着いたら、甘いドーナッツをたらふく食べようよ」

この街の繁華街には蒸気機関車が行き来する大きな駅があった。

蒸気機関車ハシテナボシがポッポーと汽笛を鳴らし一番線ホームへと進入した。

他の異世界から登場した機関車たちとの挨拶なのさ。

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​街駅

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行進

昨夜からの雪もようやく止んだ。

小人の国「リリパット」に住む小人たちはクリスマスの準備で大忙し。

そして昼過ぎになって大通りから汽笛の鋭い音が聞こえてきた。

「三太や、そろそろクリスマス・パレード(行進)が始まるね」

「ああ、母ちゃん。今年は豆機関車のロケット号にサンタさんが乗るらしいよ」

「父ちゃんの金太が子供のころからサンタさんが大好きで、お前が生まれるとすぐに三太と名付けたのさ」

「母ちゃん、その話は何度も聞いた。おいらは今からパレードを見に行くよ」

「それなら部屋で勉強中の安子も連れておいき」

「はーーい」

兄妹二人が大通りに着くと、綺麗になった豆機関車ロケット号がゆっくりと走っていた。

運転席にはサンタが乗っている。

ロケット号に並んで走るのは大型トラックのマーサ。

「三太にいちゃん、サンタさんがロケット号に乗っているよ」

「ああ、それに貨車には色々なプレゼントがあるね。安子は何が欲しい?」

「安子は熊のプーさんにしようかな」

「おいらはおもちゃの兵隊さんにしよう」

今夜はクリスマスイブ、果たしてサンタの耳元まで三太と安子のつぶやきが聞こえているかしら。

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黄昏時、気仙沼湾沿いの桟橋へ向かって蒸気機関車ヴァルカン号がゆっくりと走ります。

彼は生まれ育った英国を離れて日本に到着し、それはそれはとっても長い年月が経ちましたが、未だ現役です。そのヴァルカン号が埠頭の駅にそろそろ到着します。

この埠頭は新しく造られたばかり、Pier7と呼ばれ、その名は七番目に作られた埠頭を意味します。

「マネや、この桟橋で蒸気船ミシシッピに乗り換えるよ」

「ああ、すごい。あの蒸気船は2本の煙突があるんだね」

蒸気機関車が到着すると同時に、対岸の波板地区から花火が盛大に上がりました。

「わあ、綺麗だ。それに音も凄い」

老人と小学生のマネの二人連れは列車を降ります。

「ミシシッピは水車で海上をゆっくりと進むんだ。大島までは約30分の旅だよ」

「お爺ちゃん、マネを連れて来てくれてありがとう。

大島ではお婆ちゃんとケンタロウ君も待っているんだね」

マネの楽しい夏休みが始まりました。

埠頭

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瀬音

「プリンセス・マリー、どちらまでお散歩ですか。

その潜(もぐ)り橋を渡りますと、人間たちの領土にたどり着きまする。

人間たちは狂暴で危険。どうかお城までお戻りくださいませ」

「おやあ、警護のポンポコ男爵。心配は無用よ。

久しぶりに潜り橋が姿を現したから、ちょっと散歩に出かけるまで。

夕方までにはイエキ・ド・セ城へ戻るわ」

「おう、プリンセス・マリー。

いつも首には金色に輝く真珠のネックレスをお召しなっていたのに、どうなされました。

あれはイエキ・ド・セ王国のプリンセスの印。もしも無くされたら一大事」

「ああ、あれは先ほどまでこの橋の上で魚釣りをしていた子供たちにくれてやったわ」

「そ、そうですか。橋の上に緑色のバケツが二つも置いてあるから変だと思っておりました」

「その子供たちが、マリーの友達のハステナボシを釣り上げたので、ネックレスと交換で助けてあげたの。

子供たちも大鯰(なまず)のハステナボシよりもネックレスを気に入ってくれて助かったわ。

でも首回りがすうすうしてちょっと寒いわ」

「プリンセス、ちょっと失礼します」

ポンポコ男爵は慌てて潜り橋を渡り、その子供たちを追いかけた。

瀬音

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舘山の南斜面にある階段で日向ぼっこするノラ猫のポンポコ。

赤と緑のこの階段は赤い太陽と緑の大地を表していると、学者のモグラ君から教えてもらいました。

そのモグラ君が久しぶりに地上に姿を現します。

「おーい、ポンポコ。何をしているんだい」

「ああ、モグラ君か。久しぶりだね。

ここで日向ぽっこしながらダイエットをしているところさ」

「日向ぽっこしてダイエット?」

「ポンポコは近所の子供たちがつけてくれた名前さ。

太っていてタヌキに似ているからポンポコなんだって。

今度はもっと可愛い名前を付けてもらおうと頑張っているのさ」

「ポンポコ、贅沢云っちゃあ、いけないよ。

名前があるだけでも有難いと思わなくちゃ。

モグラのぼくには誰も関心が無いから未だにモグラ君さ。ちょっと悔しいよ。

それにしてもポンポコは日向ぽっこでどうして痩せられると思ったんだい」

「だって、まん丸に太ったサンマが天日に干すとドンドン痩せていくだろう。

それを真似たのさ」

「サンマの天日干し!ポンポコ、それはいくら何でも・・・・・・・」

階段

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階段
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前夜

「明日はいよいよクリスマス・イブ。今年も沢山のプレゼントを子供たちへ届けるぞ」

サンタのおじさんの忙しそうな声が聞こえてきそうです。

ここは北欧にあるサンタクロースの出発基地。

世界中の子供たちへ送るクリスマスプレゼントは、この基地から出発するんだよ。

だから今日はとっても忙しいのさ。

上りのベルトコンベアーに乗せられた沢山のプレゼントが包装室に運ばれる。

そして綺麗にラップされた包みは、今度は下りのベルトコンベヤーに乗せられ、途中のクレーで釣り上げられて、行き先別にコンテナーに乗せられるのさ。どうだい、便利な仕組みだろう。

それにトナカイが曳く橇(そり)だって、ここの基地にある整備工場でどこか故障がないか、点検を受けるんだ。そうそう、この基地の内部は、普段は非公開。君だけに見せてあげる。

だからイブのプレゼントは無しだよ。

「ぴえーーーーーーーん。そんな」

「萬平おじさん。なんかとっても良い匂いがしてくる。

サンタの森を通り越したら、今度はお菓子の町に入ったみたい」

リムジンカーに乗ったケイは、車窓から外を見て興奮しています。

「ああそうさ、ここは子供たちの夢をかなえる町のひとつで、”まんぷくランド”ってところさ」

「わあ、すごいなあ。この道はクッキーで出来ているし、右に見えるカフェはロールケーキみたいだ」

「ケイちゃん、左も見てごらん。ショーウィンドウに大きなチョコレートケーキが飾ってあるだろう」

「ああ、本当だ。あれはクリスマスケーキなの」

「さあ、クリスマスケーキにはちょっと早いかもしれないよ。

多分、誰かのお誕生日のお祝いケーキじゃないかな」

「ぼく、お母さんに頼んでクリスマスケーキを予約してもらうんだ」

まんぷくランドでケーキを予約するには、子供たちの年齢が12歳以下が条件。

この年齢を過ぎると大人と同じだから、まんぷくランドへ行けないし、もちろんケーキも予約できないのさ。

さてケイは何歳かな?

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萬福
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湧々

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ぼくはいつもよりも早く起きて、町はずれに出現したクリスマス・ドームの前に来ています。

ここはサンタさんからのプレゼントがどんなものか確かめられる唯一の会場。

もしも、もらったプレゼントが自分の希望と違っていたら、がっかりするでしょう。

そんなことが無いようにとサンタさんが粋な計らいをしてくれました。

「本当にぼく、どうしようかな。このドームにいられる時間は1人1時間以内。選べるのは一つだけ」

彼の隣にはお友達のアケちゃんがいます。

「わたしはサンタの森の中を歩いて見るわ。

お目当てはクマのプーさんのお人形。ケイちゃんは蒸気機関車に乗るんでしょう。

貨車の中にもたくさんのプレゼントがあるそうよ」

ドームの入り口の前にはたくさんの子供たちが列を作りだしました。

みんなお行儀がいいね。

「みんな、浦太郎が田中浜の沖でぼくたちを待っているそうだよ。誰が一番に到着するか、これから競争しようよ」、先ほどウミガメの浜次郎からラッキーに超音波の連絡が入ったばかり。

ここは群青色の海底、ゆらゆら揺れる海藻も豊富、沢山の小さな生き物が生き生きと暮らす楽園、イルカのラッキー、ミルク、ソーダの三頭は唐桑半島の沖を回遊中でした。

「ちょっと、ラッキー。浦太郎はぼくらの友達だけれども、どうして田中浜まで行かなくちゃいけないの」

「嵐の夜に竜宮城の乙姫が田中浜に流れ着いて、浦太郎が助けたんだ。元気になった乙姫は浦太郎を竜宮城へ招待したいそうだよ」

「そうか、それでぼくたちが必要になったんだね」

「竜宮城は海の底深くにあるから、ぼくたちが浜次郎の代わりに浦太郎を連れて行くのさ」(続く)

群青
​群青

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「長生きすると色々なことに出くわすものさ。それにしても乙姫には気の毒なことになってしまった。まさかあんなことになるなんて」

14世紀の日本、足利尊氏の室町幕府が興隆した時代から生き続けるウミガメの浜次郎は邂逅する。

浜次郎が棲むリアス式海岸の九九鳴り浜は魚たちの楽園、海底は昆布や若布が豊富で多くの魚介類が生息する。

昨晩の嵐が嘘のように、今朝の九九鳴り浜は抜けるような青空、岩礁で甲羅干しをしていた浜次郎は一人の娘を発見する。

若い娘は砂浜でうつぶせに倒れている。「大変だ」、それが竜宮の主、乙姫の変わり果てた姿だった。

浜次郎が周りを見渡すと、沖に大島の田中浜から漁に出ていた浦太郎の小舟が見える。浜次郎は救援を求めにザブリと海に入る。

陸では遅いが、海では高速で泳ぐことができる。

「おーーーい、浦太郎。若い娘が砂浜に打ち上げられた。助けてやってくれ」、大島で生まれ育った浦太郎は母親と二人暮らし、若くて溌溂としているから島の娘たちには人気がある。(続く)

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夏海

「ねえねえ、メー。変なお魚さんが泳いでいるよ。捕まえても良いかな」

「おや、ミシェール。半端もののお前が、この井戸に入って大きな魚を捕まえようって了見かい。悪いことは云わない、止めときな」

「だって、メー。真っ黒で目も口も無い大きな魚なんだ」

「ミシェール、この前は小さなウナギを捕まえようとして溺れかけたじゃないか。まだ懲りないのかい」

「ウナギは小さすぎてダメだったけれども、今度は大きいから大丈夫だよ」

母親のメーは相手にしません。

ここは地中海に浮かぶ小島ゴード。

親子の猫が飼われている農家には島で唯一の井戸があって、この井戸は海底と繋がっています。

今まさにフランス海軍の潜水艦ノーチラス号がゆっくりとゴードの真下を通り抜けようとしています。

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獲物

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散歩

白猫のアマンダの日課は、ロンドン南部にあるセント・メアリ・ミード(St. Mary Mead)村を散歩しながら、この村に何か異変が起きたら、すぐに飼い主のジェーンに伝えること。

もちろん人間の言葉を話せるわけではないから、緊急の時はちょっと苦労する。この日もちょっとした異変が起きた。

プロテスタントが集う牧師館の敷地にある畑とアヒルが放し飼いされている庭の間の小道で画家のローレンスが倒れていたのだ。

ローレンスはハンサムな好青年、アマンダはこの青年が大好きだ。でも彼はこの村に住む美しい娘レティスに恋をしている。

アマンダはローレンスをレティスにとられるのではないかと気が気でない。そして・・・。

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​散歩
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ノラ猫集団のボス、強面のパンタがじっと小鳥のチョンボを見つめている。

「チョンボ、何かお仕事が無いかい。最近は舘山が平和過ぎて少し太り気味なんだ」、しかしチョンボはすぐには答えない。

こちらも木の実を食べ過ぎて休んでいるのだ。そしておもむろに答える、「パンタ、贅沢云っちゃいけなよ。日本は災害の多い国さ。

おいらだって、ただ休んでいるわけじゃないよ。災害に備えて英気を養っているのさ。

そこがおいらとパンタとの違いかな」と云いながらまた眠りこける、「はあ・・・」

挿絵作家のドリームカラーが滞在する気仙沼市舘山の古家の周辺は自然が豊か、威風堂々と歩き回る野良猫や鳴き声がやかましい野鳥の楽園でもあります。

この作品はそんな日常の動物たちからインスピレーションを受けて描いた秀作。(写真の実物の猫たちは非売品ですHi)

仲良

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高原

晩秋、北海道のど真ん中にある上川郡美瑛町、遠くに見えるカラ松の森が赤く燃えるように輝き、さらに奥にはもうすぐ冠雪する十勝岳連峰の黒い姿が映える。そして夕暮れ時、高原地帯を走るのは客車を後ろから押す小さな蒸気機関車カシャンゲ、カシャンゲはペルシャ語で美しいと云う意味。

かつて英国で製造されたカシャンゲはイランの高原地帯を走る花形の機関車だった。そのカシャンゲは数奇な運命をたどって、いま日本の北海道で第二の人生をおくろうとしている。まるで中央で名を馳せた名馬が老後を北海道の原野で余生を過ごすように。今ようやくカシャンゲは高原地帯の一番急な坂を登り切ろうとしている。誇らしげなカシャンゲの車輪の音が聞こえてこないだろうか。

高原

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「子育ても楽じゃないや」とぼやきながら親父ペンギンのアランはエサの魚を探しに海中を泳ぎ回る。

ここはペンギン王国のえさ場の一つ、仲間たちに見守られながら、トップハンターのアランがエサ取りに励む。

アランの伴侶のサンドラは氷上から「がんばれ、父ちゃん」と叫びながら応援する。

生まれて間もない子ペンギンたちも父ちゃんの真似をして、早く海中に入りたいのだが、サンドラは許してくれない。

「立派なハンターになるには、もっと大きくなってからでも遅くないわ。慌てるペンギンは早死にするからね」、近くを黄色の氷上車のビッキーが通る。

南極の夏はずっと白夜、冬は逆に極夜。ここで生きるのも楽じゃない。

南極

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南極
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廃線
廃線

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深い森のはずれに朽ち捨てられた廃線がある。元々は山奥で伐採した大木を運ぶ森林鉄道なのか、それとも鉄鉱石を運ぶ運搬鉄道なのか誰も知らない。

今では小鳥やウサギをはじめとする小動物たちのくつろぎの場となった。

見張り役のブルーが長い耳をそばだて、こちらを警戒している。周りのウサギたちはのんびりしたもの、えさを探すものや昼寝をするもの、はて一体何匹いることやら。

木々の間を飛ぶ小鳥たちの鳴き声がピーチク、パーチク喧しい。しばしそんな森の情景をお楽しみください。

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秋深し黄昏、対岸のモミジが燃えるように輝いている。

ここは東北地方の片田舎、太平洋岸の小都市を出発し小1時間で奥羽山脈を越えて日本海側に到着。

雨上がり、先ほどまでの豪雨が嘘のよう。

流れを遮るように荒々しく水しぶきをあげる大岩、西日を浴びてキラキラ輝いている。

この川沿いをゆっくり走る蒸気機関車ヴァルカン、生まれ育った故郷英国を離れて日本に到着し、早50年。

最初は新橋と横浜の間を走っていて、蒸気機関車一号と呼ばれていた。

乗客の誰がこの由緒正しいヴァルカンの素性を知っているだろうか。

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黄昏
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ドリームカラーが描くアクリル画の題材には蒸気機関車が多いのですが、この絵は少しエキゾチックな感じがします。

絵の舞台はインドの山間部、鉄橋の下を流れる川はやがて大河のガンジス川と合流します。

小さな蒸気機関車ガシャンゲは乗客を満載した客車を3両も牽いて、まさに坂道を上り始めようとしています。

よく見ればガシャンゲは後ろ向き、ひ弱なガシャンゲの機関では、後ろ向きの方が力が大きいのです。

エンヤコラ、サッサ、エンヤコラ、サッサ、、、そんな悲鳴のような喘ぎ声が聞こえてきそうです。

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鉄橋

挿絵作家のドリームカラーは、このコロナ禍、しばらくの間、気仙沼市舘山に滞在します。気仙沼市舘山は中世にはこの地方の豪族の舘(やかた)があった場所。

空気がとっても澄んでいて、夜半になると星々が輝く天文ショーを楽しめる場所でもあります。

この作品はそんな夜景からインスピレーションを受けて描いた秀作。

時空の扉を通って、蒸気機関車ハシテナボシが若き冒険家たちを乗せて異界へと旅立つ。

扉を通り抜ける時、それはまさに一瞬だ。あのガタン・ゴトンはいつもと変わらない。

変わったのは周りの景色だ。

青く深い海底が一変して、宇宙の星の輝きが沢山見える神秘の空間になった。もしかしたら、これが銀河鉄道なのかもしれない。

「わあ、綺麗。わたしたちお星さまの中にいるみたいだわ」これがキララの最初の感想だ。

異界

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​異界
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